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病気の後遺症を抱えながらも、恋愛を求めて踏み出した一歩。その先で待っていたのは、歌舞伎町の“仕組まれた罠”でした。詐欺の一部始終と、それでも「信じたい」と思えた理由を綴ったリアルな体験記です。
■ 歩くのもやっとな身体で、まさかの「歌舞伎町の罠」
雑居ビルのエレベーターを上がると、
そこには“バー”と書かれたプレート。
でも扉を開けた瞬間、違和感が走りました。
中は、どう見てもキャバクラのような雰囲気。
薄暗い照明。カウンターの奥に並ぶボトル。
店員が2人、女の子が1人。
「……やっちゃったな」
そう、心の中で呟きました。
それでも“せっかく来たし一杯だけ”と自分に言い聞かせ席に座りました。
■ 5000円の飲み放題、からの地獄の始まり
メニューを見ると、
「飲み放題 30分 5,000円」
「生ハム 3,000円」
普通に高い。しかたないのでまぁ1時間くらいなら…と覚悟して注文。
彼女はにこやかに話しかけてきます。
でも、どこか目が笑っていない。
会話も表面的でこちらの質問には曖昧に答える。
「これ、絶対に“台本”あるな」と感じました。
そんな中店員が持ってきたのは、
謎のゲームセット。
■ ジャックポットゲームと“クライナー地獄”
「これ、負けたらクライナー飲みましょう!」
と、彼女が提案。
クライナー可愛いボトルに入った、強めのお酒。
小さな見た目に反して度数が高く、何本も飲めば確実に潰れる。
「まぁ、一杯くらいなら…」
最初は笑いながらゲームをしていました。
でも気づけば、どんどん飲まされる。
でも酔わない・・・
「これ…中身、ジュースじゃね?」
そう思った時には、もう遅かった。
■ 1時間で“11万円”の会計
時計を見ると、入店からちょうど1時間。
「そろそろ帰ろうか」と席を立つと、
店員がスッと伝票を差し出しました。
……目を疑いました。
¥110,000
「え、なんで!?飲み放題でしょ!?」
「クライナーは飲み放題に入ってません」
さらっと言われたその一言で全身の血の気が引きました。
反対側に座っていたその女性は困ったような顔をしながら、
「ごめん…今日お金全然持ってなくて…」
……完全に仕組まれていました。
■ ATMへ同行、そして悟った“仕組み”
「カードは手数料20%なので、現金でお願いします」
店員と彼女、2人に挟まれて、
私は新宿のコンビニATMへ。
体もまだ万全じゃない。
走ることも逃げることもできない。
ただ、お金を引き出すしかありませんでした。
渡した瞬間、彼女は一言。
「ごめんね、飲みすぎちゃったから帰るね。」
そう言って、あっさりと消えていきました。
あのスムーズすぎる流れ。
まるで“脚本がある芝居”のようでした。
■ 今になって思う、この詐欺の構造
あとから冷静に考えると、
すべては計算された“手口”だったんです。
- モテなさそうな男性をマッチングアプリで狙う
- 「デート代は男性が払う」設定の人を優先的にマッチ
- 仲間の店に誘導し、店側とグル
- メニュー非提示のまま高額ドリンクを注文
- 現金払いで完了したら次のターゲットへ
まさに“システム化された詐欺”でした。
きっと、私だけじゃない。
同じように泣き寝入りした人が、何人もいたはずです。
(実際その後摘発される店のニュースも目にしました。)
■ 一番悔しかったのは、自分の「無力さ」
もし、健康な体だったら。
走って逃げることも交番に駆け込むこともできたかもしれない。
でもギラン・バレーの後遺症で足が動かない。
早く歩けない。
怖くて何も言えない。
悔しさよりも、情けなさが勝ちました。
「病気じゃなければ…」
その言葉が何度も頭をよぎりました。
■ でも、これが“再スタート”の夜だった
あの夜は確かに最悪でした。
でも、後になって思うんです。
あの出来事がなければ、
「人を信じることの難しさ」と
「それでも、もう一度信じたい」という気持ち、
その両方を学ぶことはできなかったと。
騙されたことは恥じゃない。
人を信じたからこそ、傷ついた。
でもそれは人として大切な感情の証。
💡 学びとメッセージ
- 世の中には悪意のある人もいるけど、信じる気持ちは失くさないで
- 体が不自由でも、心は自由でいられる
- 苦い経験も、語れば誰かの助けになる
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