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「腫瘍の可能性がある」と告げられた日。最も緊張したのは、家族にその事実を伝える瞬間でした。妻の明るさの裏にある覚悟、母の笑いがくれた救い――再発と向き合う中で感じた家族の温かさを綴ります。
■CT検査の前に、やらなければならなかったこと
CT検査を受ける前に、
私にはどうしても“やらなければならないこと”がありました。
それは――
「家族に伝えること」。
どんなに年を重ねても、何度病気を経験しても、
この瞬間だけは“慣れる”ことなんてありません。
いや、むしろ、これまでで一番緊張した瞬間だったかもしれません。
■妻への報告
まずはLINEで妻に現状を伝えました。
「腫瘍の可能性があると言われて、再検査が必要みたい」と。
すぐに返ってきたメッセージには、
明るい絵文字とともにこう書かれていました。
「早く見つかってよかったね!!(*’▽’)」
どんな気持ちが隠れていたんだろう・・・
「これから一緒に歩む相手が、また【がん】かもしれない」
彼女の胸の内はどれほど不安だったかと思います。
あの時の顔文字の裏の気持ちは今でも聞けていません。
■母の言葉は、まさかの“また!?(笑)”
次に母へ電話をかけました。
ちょうど父も隣にいたようで、スピーカー越しに2人の声が聞こえます。
「実はね、病院で腫瘍の可能性って言われて…」
数秒の沈黙のあと、
母が笑いながら言いました。
「え?また!?(笑)」
実は私、三兄弟の真ん中。
そして兄も弟も同じように精巣の病気を経験しているんです。
そりゃ、母も「また!?」って言いますよね(笑)
でも、その“軽さ”が、救いでした。
張りつめていた心が少しだけ緩んだ気がしました。
■“いつもの空気”が救いになる
不思議なものです。
深刻な話をしているのに、
いつもの空気、いつもの家族のテンポで話せたこと。
それだけでどれだけ気持ちが楽になったか。
心配してくれる妻。
笑ってくれる母。
隣で静かに聞いてくれていた父。
“支えてくれる人がいる”という事実が、
どれほど心を強くしてくれるかを改めて感じました。
■そして、現実を受け止める
ただ、今回は“ただの再発”ではありません。
1度目の精巣がんを経験している私にとって、
もし再び摘出となれば――
子どもを授かる可能性がゼロになる。
結婚して、「これから家族を作っていこう」としていた矢先。
その事実は想像以上に重たく心にのしかかりました。
■ ポイント
- 家族に伝える瞬間こそ、最も心が揺れる。
- 支えてくれる人の存在が前を向く力になる。
- 「早期発見」は誰かのひとことから始まる。
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